シルクストーリー

日本におけるシルクの歴史

日本に養蚕の技術が伝えられたのは弥生時代の頃と考えられ、中国で書かれた「魏志倭人伝」にも日本人が蚕を飼い、絹織物を作っていたことが書かれています。

平安時代になると、織り方や染色技術に高度なものが出回るようになり、国産の織物の供給ができるようになってきたものの、高価な絹織物を使えたのは上流階級者で織物を作っていた人々の手に渡ることはありませんでした。
江戸時代になると、貯えのある者ならば着用することが出来るようになった絹でしたが、上流階級のステイタスシンボルとしての絹の価値を低下させることになり、江戸時代の倹約思想のもと、たくさんの「お触れ」が出され、実際に一般の人々3が絹の衣類を着られるようになったのは、法律による着物着用の制限がなくなった明治時代以降でした。

また絹の着物が着られるようになったのは高度成長期に入る昭和30年代になってから。
現在は絹の着物が手に届く存在になったのにもかかわらず、着物を着るのは成人式・卒業式・結婚披露宴などといった限られた機会になってしまいましたが、近年絹のもつ優れた特性を活かした商品が衣類・雑貨・化粧品・食品の分野で幅広く利用され、絹繊維が着目されています。

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